本当に良いサッカー指導者(選手)になるには

サッカーを指導するにあたり自らが感じた本当に大切なことを発信し、それが日本サッカーの成長に少しでも繋がってくれるように

ロナウドはなぜ得点を取れるのか



今シーズンのチャンピオンズリーグ決勝で2ゴールを挙げ、MVPと得点王を獲得したのがポルトガル代表ロナウドである

彼の特徴と言えば、超絶なスピードで相手を置き去りにしゴール、華麗なフェイントで相手を翻弄する、といったイメージがあると思うが、今はほとんどそのような姿は見られない(あえてしていないのか、できなくなったかは置いておく)

今はとにかく点を取る選手という評価をされている

というのも年齢とともに少しずつ身体的な能力は衰えてくるので、それに応じてプレースタイルの変更に成功したプレーヤーである
さらには監督の要求もその変更に一役買っている

20代前半は、マンチェスターユナイテッドでとにかくサイドで相手を抜きまくる、そしてクロスを上げるということを本人も好んでやっていたと思うし、当時の監督であるファーガソンもそれを期待して獲得した

レアルマドリードの移籍する少し前から得点力も向上してきて、中央に切り込んでくるプレーが目立った

ここで各年の得点を観てみよう

2002 31試合5ゴール7アシスト(スポルティング・リスボン)
2003 40試合6ゴール7アシスト(マンチェスターユナイテッド)
2004 50試合9ゴール10アシスト(マンチェスターユナイテッド)
2005 47試合12ゴール8アシスト(マンチェスターユナイテッド)
2006 53試合23得点19アシスト(マンチェスターユナイテッド)
2007 49試合42得点8アシスト(マンチェスターユナイテッド)
2008 53試合26得点9アシスト(マンチェスターユナイテッド)
2009 35試合33ゴール7アシスト(レアルマドリード)
2010 54試合53ゴール13アシスト(レアルマドリード)
2011 55試合60ゴール15アシスト(レアルマドリード)
2012 55試合55オール12アシスト(レアルマドリード)
2013 47試合51ゴール17アシスト(レアルマドリード)
2014 54試合61ゴール22アシスト(レアルマドリード)
2015 48試合51ゴール15アシスト(レアルマドリード)
2016 46試合42ゴール12アシスト(レアルマドリード)

通算717試合529ゴール181アシストという意味の分からない数字を叩き出している(笑)

日本人が海外リーグでプレーし、10ゴールを挙げると大成功と言われる中、彼は6年連続で40ゴール以上をあげている(笑)


もう彼はすごいとしか言えないのだが、では何がすごくて点が取れているのか

様々なシュートの形


Cristiano Ronaldo - All 40 Goals For Real Madrid 2016/2017 | With English Commentary



彼の得意な足は右足でその右足から放たれる弾丸シュートの威力はとてつもないが、その他にもフリーキック、左足、ヘディングなど様々な形を持っている
必ずロナウドのことを対戦相手は分析をしていると思うが、その分析すら意味がないと思えるほどに、すべてのシュートの形が完成している

以前日本代表の内田篤人がチャンピオンズリーグでレアルマドリードと戦った時に口にしていた時に印象的だったのが、「彼は型がない」というものだった
ボールの置き所にしてもフェイントにしても様々にあり、予測が全くできないと言っていた

それは彼の絶え間ない努力によるものだろう
あの完成された身体を観ても、自分の欠点を減らしていきより完璧なプレーヤーとなるために、すさまじい量の練習を行ったのであろう

ワンタッチ ツータッチシュート


Cristiano Ronaldo - All 12 Goals in Champions League 2016/2017 | English Commentary


現代サッカーでは、テクノロジーの進歩とサッカーの進化により、1人1人に与えられた時間がどんどん短くなっている

それは、特にボールを持つ時間が少しずつ減少してきている

というのも守備が整理されてきて特にペナルティエリア内では、トラップする時間さえもない

だからこそワンタッチでシュートを決める技術が必要なのだ

さらにそれはシュートの技術だけでなく、シュートの前の、マークの外し方、スペースへ走るタイミング、スペースの見つけ方など、目に見えにくい個人戦術が要求される


その個人戦術の質がずば抜けて高い選手こそロナウドである

というより、モウリーニョ監督により、より完成された無駄がない選手に近づいて行った気がする

要は、様々なシュートの形、ワンタッチシュートの技術、個人戦術により彼はあれほどの得点をあげられているのだ

点を取ることに関していえば、今はロナウドがずば抜けているので、ぜひロナウドを観て勉強してほしい