リスクを負わないことがリスクになる!
最近よく指導現場で、リスクを負わずにプレーしろー!
相手が来る前にパスをしろー!
ドリブルするなー!
というようなベンチからの指示をたくさん聞きます
もちろんそれ自体を否定しているわけでなく、そうでないといけない場面はあります
高校年代やそれ以上になるとやはり結果も伴わないと良い指導者とは言えないので、時間やプレーエリアなどを考えると、リスクを負わない方がいい時もあるかと思います
ただこれは育成年代のほとんどの場合、逆にリスクを負うことになる
それはその子の将来のリスクと、プレーのリスク両方がある
どういうことかというと、サッカーとは本来ボールゲームであり必ずボールを扱う技術を発揮する場面がある
育成年代で、リスクを負わずに(ボールを持たずに)プレーしていると、その場面に遭遇した時にリスクを負わないことばかり考えてプレーすることになり、とにかく早いパスだったり仲間に付いているマークが見れなかったり、そのボールを奪われる可能性が高い
その子自体にリスクはないかもしれないが、そのボールにリスクを山盛り乗せてパスをしているということである
それはサッカーの魅力的な、人々を惹きつけるプレーである技術、テクニック、とはかけ離れた場所にある
ある日本の試合を例に出すと、2015年に行われた高校サッカー選手権一回戦 野洲vs聖和学園の試合は前売りチケットで完売になり、当日は立ち見も含め超満員の中行われた
これは日本の観客が何を求めているのかを如実に表していると思う
日本の観客はプレミアリーグのような身体の当たり合いや、勝ちのみを求めたドン引きサッカーを見たいわけではない
サッカーの本来の本質であるボールゲームに伴われる魅力に惹きつけられて観客がスタジアムに足を運ぶのである